アクシリアの神殿
「シンシア王妃様!」 「何でしょう」 「王朝から贈り物です」 「…」 贈り物は、綺麗な冠。手紙も同封されていた。 「『先日は、大変ご迷惑をおかけいたしました。ラベンダー様も巻き込み、申し訳なかったです。これからは友好を深めましょう』早速、大臣を…
「ノスマラ王朝か…」 「マークさあん!シ、シャノンは!?」 「…」 朝。家で久々にのんびりと朝食を取っていると、トスンが来た。…無礼者。 「シャノンなら、故郷に帰った。騎士はやめた。いいか、もうあいつは王女として生きている」 「…」 渋々と引き下がるト…
「いいかしら?ここは私の国なのよ?」 「でも、もうすぐ消えるんでしょう?分かっているわよ。その呪い…」 「!?」 アクシリア様に呪い!?華奢な体。右腕に、黒い紋章が。 「元々、あなたはノスマラ王朝最後の王妃。そう、罪を犯した挙げ句、許してもらった。し…
「声だけ聞こえるわね」 どこから歌っているのかわからなかった。でも、 『平和』を願っていた。 「カミーラ、ラベンダーはどこにいるのですか?」 「トーシア国の牢獄よ」 「…そうなのね。さてと。片付けましょう」 近くに、いろんな人が現れる。 「シャノン…
「うおおお!?」 「タク、どうした?」 寮へ帰る途中。(魔法学校の敷地内だが、かなり遠い)冷酷な女王・エファスが、あの老婆先生と向き合っていた。 「騒がしいわね…」 「すみませんね。うちの教え子が」 「サルシェニア先生…」 「寮に帰りなさい」 殺気と共…
「あらあら。失敗したわね…」 ふっふっふっと笑う老婆・サルシェニア。俺は、この非常識な老婆先生が嫌いだ。 「さて、後片付けしましょう」 「…」 今日も特に進まなかった。皆が「やめとけ」と言った理由が分かった。 「【時計】はいつするんですか?」 「分…
「国民よ、よく聞け!女王が狂った。そのこについてだが…」 アクシリア王国の宰相大臣・ロロスレ。今、そいつが演説している。 「上級戦士隊、下級戦士隊、お前らは、遠くの国まで行け」 「はい」 「騎士団は、国内の隅々まで護衛しろ。サンア国の占領した領…
「トーシア国とか、周辺国を滅ぼすわよ!」 「はい!」 早朝。アクシリア王国王宮から、女王とその付き人が消えた。捜索されたが、見つからなかった。「ふう。なるほどな」 私の手元に送られてきた警告文。トーシア国の王妃・マグニフィカからの物だ。 「風の…
「シンシアとルローレはどこだ」 「先程、コンペイトウ湖へ出掛けましたわよ」 「そうか。ルローレがいるのなら、護衛はいらんな」 「ですわよね…」 私は、一冊の本を取り出す。 「『コンペイトウ湖伝説』か…」 「もしかしたら、2人も…」 イタズラっぽく微笑…
「天の裁判官、落としましたわよ」 「ああ、すみません。アクシリア様」 少々汚れている私の家族の写真。宝物だ。 1879年に、88歳で亡くなった私。そのとき、これを持ち込んだ。子孫は元気かな…。 「あら、天の裁判官様。こんにちは」 「ああ」 「これから、…
「テシア、どう?調子は」 「はい…。魔法は楽しいです」 「ふふふ。よかったわ。……これから、天の裁判官が開会するようだから」 「そうですか」 “奇跡の子”、テシア。私はとても気に入っている。 「あの…天の裁判官の開会、見学していいですか?」 「ふふふ。…
「ブランヴィリエ伯爵夫人、裁判です」 「…そう」 本名、国籍不明の夫人。伯爵も知らないらしい。 「なぜ、ここにアクシリア国上級戦士隊隊長がいるの?」 「…いざというときのためです」 「そうなのね。早く行きましょう」 微笑んでいる夫人には、罪悪感や反…
トーシア王国の最北端側。旧オーギニオ国の跡地がある。大きな爆発音とともに消え去った国。 「この魔導師、目が見えなかったのよ。悪天候で」 「誰だろう・・・」 誰もわからない謎の者。黒髪ね…。 「あら、お母様。このお方は、最近有名な占い師・カミーラ…
「お父様!ブランヴィリエ伯爵夫人です」 「ん?どうした?」 「殺人未遂ですのよ!お母様を殺そうと…」 「なるほど。国際警察に言っておこう」 信じてくれたわ…。ブランヴィリエ伯爵夫人の名前って何かしら…? 「あの、お名前は?」 「ラベンダー=ブランヴィリエ…
「ああ!聖剣が!」 聖剣が弾き飛ばされる。そして、聖剣が踏み潰される。 「ふはははは。我こそ、真の英雄王だ!」 「…トスン、どうするの?」 「し、知らない」 「こ、壊れていきますよ!?」 「どうしましょう…」 聖剣が朽ちる時…師匠の資料には、、国が壊れる…
〜アクシリア王国・王都〜 私は不運だ。観光しようかと計画をたてていると、革命が起きた。かなり大規模。はあ。お父様から怒られますわ…。 「女王反対ー!」 「革命だあー!」 農民であろう人々。くわじゃなくて、剣を持っている。 「!?ドラゴン…」 「え…?」 …
「!?」 ミチェリアさんは倒れていた。何が…? 「さっき…。ここの村の人が来てね…。私を…」 「それはヒドい!」 「あなたが言えること?」 そう、トスンは後輩いじめが大好きで、よく殴る。2週間見ていたからわかった。私は…抱きつかれた。(これもいじめ) 「よし…
選りすぐりの騎士が集う、アクシリン酒場。愚痴を溢したりする者、しんみりと食事を取る者もいる。私は後者だ。 「ふう…」 私は一枚の紙を開く。私の師匠は、とにかく人を殺して経験をつめと命じた。そして、とうとうトーシア王国王妃暗殺計画を企てた。私は…
「あっ…」 アクシリア王国王都。懐かしい人に会った。 「…久し振り」 「またですか?戻らないんですか?」 「ええ…。テーシアの丘は綺麗ね」 「でも、見つかりませんか?」 「大丈夫よ。王都の中心街に行くから…」 「そうですか」 風の神とは、たまに会ってお話…
「うむ。王都は久し振りだな」 「そういえば、娘さんがいるんですよね?」 「ああ…」 王都は、ミチェリアと結婚してしばらくたったあとまで住んでいた。今は忙しい…。 「マーク!」 「…ミチェリア!」 久々の再会。抱きしめた。 「エファスに会ったわ。女王にな…
極寒の地、サルマータ。人はあまりおらず、大きな高原がある、 「エファス、元気かしら…?」 「さあ?元気だと思いますよ。ミチェリア様」 「…マークがこの間、来たわよね?私がここにいるのは伝えなかったの?」 「ええ…。まあ、お仕事中を邪魔するわけにはいけ…
「戦争だああああ!!!!」 遂に、戦争が始まった。この国は私の物…。 「国王!無事に、ラングオーク地域を手に入れました!」 「国王!無事に、サンドオーク地域を手に入れました!」 「よろしい。ところで、エファス。どこまで手に入れればよいか?」 「そうね…。…
「テシア…」 テシアがいなくなり、4日目。今、俺らは極寒のサルマータ高原にいる。 なぜいるかというと、『悪魔』と呼ばれる"存在してはいけない者"が現れたからだ。 「シャアアア…」 「何か探しているな」 「隊長!6が、凍傷に…!」 「黙れ!!とにかく、手当て…
「お〜い!ケリア…」 「放っておいて。ついて来ないでよ!」 「授業に戻ろう。な」 「…」 我ながらいいことをいった気がするな…。しかし、優等生のサボリか〜。 「両親はどこですか」 「え?神殿だと思うけど」 「嘘つき!いませんでしたよ!?」 「…俺は知らない…
「…アクシリア、この子?」 「ええ…。いくら、他のお方を信仰していても、私のことを呼び捨てとは…無礼ですね」 「そうですか?」 "奇跡の子"、サンテシア。彼女の父親が特別配合をして、生まれた新しい種族。今まで失敗していたのに…と多くの人々がため息をつ…
「マーク!!大変よ」 「何だ?」 「町の人が全員死んでる…」 「!?」 町の人達が寝泊まりしていた所に行くと、もう死んでいた。 「同じ奴か…?」 誰も答えない。テシアがいつの間にか倒れていた。 「おや?お嬢ちゃん、どうしました?」 「貴様…誰だ!?」 「おっと…
〜アクシリア王国・王都『』〜「魔女はもういませんか?」 「はい。リシアンで最後ですね」 「そう…。ふふふ。愚か者ね」 私は、マスターであるリシエンが殺された時、魔女全員を殺そうと思った。リシエンを殺した犯人も分かった。アクシリアだ。この国の聖母…
〜アクシリア王国・〜「嗚呼、神よ。アクシリア様よ」 今日、神聖なるマーラー山のふもとほ町で事件が起きた。 おおっと。俺はマーク・ドシア。年は23歳。職業は戦士。マーラー国上等戦士隊隊長である俺は、アクシリア様を幼い頃から信仰していた。「男のマ…