革命

〜アクシリア王国・王都〜

 私は不運だ。観光しようかと計画をたてていると、革命が起きた。かなり大規模。はあ。お父様から怒られますわ…。
「女王反対ー!」
「革命だあー!」
 農民であろう人々。くわじゃなくて、剣を持っている。
「!?ドラゴン…」
「え…?」
 急に、空が曇り、ドラゴンが現れた。風を司る空色のドラゴン。
「…やめなさい。無駄なだけよ」
「誰?」
「風の神!」
「そこの子が言う通り、私は風の神。女王はとても強いわ…。死にたくなければ、止めなさい」
「…」
 静かになる。そして、農民たちは散って行った。
「ありがとう」
「…いえ」
「水の神・ドシュアンと総神が捜していましたよ?」
「そうなのね。まあ、放置しておきなさい。暇ができたら帰るわ。次はどこかしら…?」
 ふらーと去っていく。暇?どういうことだろう?
「革命ね…。もう終わったの?」
「ブ、ブランヴィリエ伯爵夫人!」
「あらあら。シンシア王女様。こんなところで何をしているのかしら
「ええと…」
 私はどう言おうか悩んだ。ふふふと笑う伯爵夫人。
「内緒なんでしょう?あなたのお母様を殺しかけたのは、とある調査員。現在は騎士団にいるわ」
「騎士団…?」
「ええ。そうよ。戦士隊とは違って、国内を守るの。素敵でしょう?」
「ええ!とても素敵です!」
 その人の名前…気になる!
「名前はシャノン。捕まえたければ、捜しなさい」
「はい!」
 私は捜すことにした。

 まず、騎士団の溜まり場である酒場へ。何やら盛り上がっていた。
「偽りの騎士、捕まったってな」
「ああ。まさかダナンとはな。びっくりしたぜ」
 がはははと笑う騎士たち。凄い熱気…。
「あの…シャノンさんについてお訊きしたいのですが」
「ん?ああ、あいつならアクシリア王国上級戦士隊隊長のマークを助けにいったぜ。休暇中というのによ、不幸だよなあ」
「ええと…どの辺ですか?」
「王都の近くに、アクシリアン山脈があるんだが、そのふもとにある、サホス街道だ。マークはサホス町出身だからなあ」
「遠い…。サンア国側ですね。分かりましたわ」
「ああ!気を付けろよお!」
 私は、サンア国側へと歩き始めた。