アステリアの遺産

4. 新たなる女王

フェルアームは人々を殺していく。人々は逃げ、逃げきれぬ者は殺される。 「フェルアーム、もういいぞ」 王女であるレミアが現れた。 美しい真っ白な絹で出来ているドレスが深紅に染まるのも構わずに、女王と王の元へ駆け寄る。 「お母様!お父様!」 私は人…

3.殺戮人形

アステリアの遺産と呼ばれる、旧アステリア国。砂漠に埋もれた国。そこから生き延びた者が何人かいた。 レミアたちを除き、科学者と貴族の娘の2人だけだった。 そう、私は貴族の娘。いつでも気高く生きなければならない。科学者はよく分からない。私をこん…

2.結婚へ?

「・・・え?いきなりすぎます」 「でもいいだろう?君は女王なのだから。僕と結婚すればこの国は安泰だ♪」 「・・・でも皆が許してくれるの?」 「君は女王♪」 「・・・そうね」 すると、掃除箱が開いた。目の前には怒りに満ちた顔のカトレシアが。 「何で…

1.王位を継ぐ者

あれから何十年もたち、私はイーヴェル国女王としてただ1人で治め続けている。 娘はもうじき15になる。そろそろ恋愛話も聞いてみたいところだ。 「ただいま〜」 「お帰り」 王宮に帰ってきた娘のレミア。彼女はアステリアとイーヴェル、両方の血を持って…

0.ハジマリのオト

アステリア王国。それはかつてない繁栄、平和が訪れていた。隣国・イーヴェルとの戦争に勝ち、今の王は膨大なる国民の支持を受けていた。 だが、誰も予想はしなかっただろう。この超繁栄を見せていたアステリアが滅ぶというこを・・・。 王様の娘である王女…