4.衝撃的な発表

「ようこそ。我が国の舞踏会へ」
 今回は、ルディサも参加している。ルディサは金髪はなので、青がいいだろうと思い、青のドレスにした。
「えー。本日は、我から発表がある。まず1つ!」
 会場がざわつく。何だろう?
「ドーサ第一王子を正式な王位候補とする。よって、ホフォンは外れる」
「ありがとうございます、父上」
 笑顔の兄上の隣には、魔莉禍がいた。相変わらず、むすっとしているが、朝より少し笑顔(?)である。
「もう一つ!モフォンの婚約者にルディサ=レンルリアを正式に認可する!」
「ありがとうございます、父上」
 ルディサは凄い笑顔。我も嬉しい。
 そのあとは、祝福の言葉と、ルディサの父親であるウォーク大臣の鉄拳が飛んできた。まあ、避けたが。

「知ってます?雅ノ華国についての噂・・・」
「何のことだ?」
「ご存じじゃないんですか?北島瑠衣と安部乃内菊華は仲良しだそうですけど、大橋魔莉禍だけが異端のような存在だと・・・」
「菊華といえば、結婚式の日に誘拐されたお方だよな?」
「ええ・・・。空想cityというところだそうです。瑠衣さんは隣国にいますし・・・バラバラですね・・・」
 我は慌てて息を飲んだ。魔莉禍の顔が、怒りに満ちていた。そして、その顔でルディサの後ろに立っている。
「やめろ。変な噂話は」
「あ・・・・・・」
「まあまあ、魔莉禍」
 兄上がなぜかなだめている。なぜなのか・・・?
「今宵を楽しもう、魔莉禍」
「・・・そうだね」
 フフッと魔莉禍は微笑んだ。

 翌日。いわゆる校内新聞が貼ってあった。
「『ドーサ王子(18)、大橋魔莉禍(17)とラブラブ!?』・・・」
「まあ、ホフォンの兄上様が・・・」
「おいおい・・・」
「おやおや。もうこんなに・・・」
 兄上が魔莉禍を連れてきた。しっかりと手は握られている。
「まあ、私も国を継ぐ者だし。それに、素敵だった」
 我は笑いを堪えるのに必死だった。